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コラム

COLUMN

丹波篠山市の造園植栽工事の様子のつづきです

みなさまこんにちは。

松下造園風景舎の松下です。

 

前回投稿させていただきました丹波篠山市の造園植栽工事現場の様子の、

つづきをお伝えします。

今回工事させていただいたのは、北新町にあります、

手仕事の道具や雑貨を扱うお店であり、一棟貸しのお宿でもある「une」。

 

そのお店の中にある、中庭に繋がる扉のガラスから垣間見れるお庭。

また、お宿の窓からも見通すことのできるお庭。

そこに、雑木を使った植栽を中心とした造園工事をさせていただきました。

 

前回のブログで、それまでの経緯を書かせていただきましたのでまずはそちらをご覧ください。

前回ブログ 兵庫県丹波篠山市の現場です

 

昨年初めに、一期工事を行い、

山から掘らせてもらった木で、植栽させていただいていました。

その後、昨年末12月に第2期で、再植栽工事に入らせていただき、植替えを行い、

園路も砂利仕上げとさせていただきました。

 

こちらは、1期工事(近隣の知り合いの方の山で掘らせてもらった木で植栽)後の庭の様子です。

 

敷地全体に雨水の浸透と、地面からの空気の通気を促すための、

造作を施し、

その後に近くの山で掘らせてもらった木を、

麻布で巻いて運び込み植栽させていただいていました。

 

敷地全体の雨水浸透・土中通気作業の様子

そして、昨年末に植替え作業を行いました。

雑木と呼ばれる里山でよく見られる落葉広葉樹を主体とした庭に生まれ変わりました。

 

ウッドチップで仕上げていた飛石以外の園路部分は、

歩きやすさを考慮した砂利敷きになっています。

こちらは植替え作業の様子です。

小さな重機を入れて、土壌を耕し、

木を植えた後に健全に育つように、

土壌改良も行います。

木を植える準備にも時間をかけます。

土に落ち葉が見えるのは、耕してから土が乾燥したり、

直接雨に打たれて土の構造が壊れないようにするために

仮にマルチング養生しています。

 

植栽をしている途中の写真は取り忘れてしまいましたが、

植え終わって砂利を敷いたあとはこのように仕上がりました。

砂利も瓦を砕いた瓦再生チップを使用しています。

瓦自体が多孔質なので、土と混じった部分は微生物の住処にもなり、

長い目で見るとそこが起点となり、土が肥やされていくことも期待できます。

少し寒々しい気がしますが、

春先に新芽が出そろう頃には庭の表情も豊かになってくると思います。

 

木を植えている周りはまとめて耕し、

土のマルチングは、丹波篠山市内で取れた落ち葉で覆っています。

 

落ち葉を厚めに敷くと、土に面した下側から微生物によって分解されていき、

土の表面を保護すると同時に、分解された落ち葉の腐植によって、

土に栄養補給をし、肥やしていきます。

 

微生物も増殖することで土の中も多様な微生物環境となり、

根もその微生物の力を借りることによって、

肥料を人工的に入れるよりも健全に育つと思います。

もう春先に向かって庭の花も、ちらほらと咲き始めていますが、

4月から5月にかけて落葉樹の木々の芽が開き、

展葉するころには庭の雰囲気ががらりと緑あふれる空間に変化していきます。

その日を待ち遠しく、楽しみに、

筆を置きたいと思います。