ここでは庭づくりにおいて、庭を作りたいと計画していく上で、
大切なことを簡潔に書いていきたいと思います。
まず庭を作ろうとする際に考えないといけないのが、全体の計画です。
その庭でご自身がどう過ごしたいと思っているのか、
その庭を使って何がしたいのか、
ただ眺めるための庭が欲しいのか、
はたまた、この窓からは庭が眺めたいけど、
こちらのスペースでは家族でわいわい炉を囲みながらバーベキューやピザパーティがしたい、
そして、こちらでは家庭菜園で野菜作りをしたい、など
庭という外空間を使ってどのような生活がイメージできるのか、
どういった生活を実現していきたいのか、
そういったイメージを具体的に持つことが庭づくりを計画していく上で、まず大切なことです。
庭という屋外空間を使って、家族・友人・知り合い・お客さん・離れて暮らす兄弟姉妹・親戚など
どういった人が来て、どういう時間を過ごしたいのか、
そのような実用的で、具体的イメージをもって庭の使い方を考えると、
あいまいだった造園計画のビジョンも少しずつ鮮明になってくるかと思います。
紙などにリストアップして書き出してみるとよいでしょう。
「庭でやりたいことリスト」のような感じで、「庭という屋外空間で実現したいこと」を書き出します。
その後番号を付けをして、ご自身の中での優先順位を明確にするのもよいでしょう。
例えば、以下のように思いつくままに列挙していきましょう。
①リビングの窓から雑木の庭を眺めたい
②ウッドデッキをリビング前の吐き出し窓の外に設置して、庭に出てお茶がしたい
③外からの視線を何らかの方法で遮り、庭をプライベート空間にしたい
④リビングに薪ストーブがあるので庭には薪棚を設置したい
⑤庭の中を歩きながら回遊できる庭にしたい
⑥庭には野鳥を呼びたい
⑦玄関へ続く道は、緑のアーチの中を通り抜けて家に帰れるようにしたい
⑧駐車場やそこから家へと続く道は雨の日でも足が汚れないように土ではなく何かしらの舗装をしたい
⑨無機的なコンクリートではなく、できるだけ自然な素材を使って庭や玄関・駐車場を彩りたい
などなど
思いつくままに屋外空間を使って実現したい夢・理想・イメージを書き出していくのがよいかと思います。
そしてある程度列挙出来たら、その後一つずつそのイメージを具体性が出てくるように、
その場面をイメージしさらに書き出していきましょう。
例えば、
①リビングの窓から雑木の庭を眺めたい
なら、
「八ヶ岳倶楽部に行って経験したような、色とりどりに紅葉する葉のきれいな落葉樹が目の前に展開し、
まるでそのような八ヶ岳や長野軽井沢の森の中にいるような雰囲気の、雑木の木立を毎日自宅のリビングに居ながら眺めたい。」
より臨場感を持ってその情景がありありと浮かんでくるようなイメージを、想像しながら書き出して具体化していきましょう。
②ウッドデッキをリビング前の吐き出し窓の外に設置して、庭に出てお茶がしたい
なら、
「リビング前の窓の幅が3.6メートルあるので、ウッドデッキの幅もそれ以上欲しい。
リビングからはスリッパを履いてそのまま屋外リビングとして床続きで外に出たいので、
ウッドデッキの床の高さはリビングの床の高さと同じにしたい。
奥行きも幅と同じぐらいあれば広く使えるので、それぐらいが良い。
転落を防止する手すりなどあれば、夏の夜も人を招いて外で楽しく食事ができる。」
といった具合によりウッドデッキを使って外へ出たり、食事をしたり、
その場面をイメージしながら理想や希望を書き出していきましょう。
参考程度ですが、このような具合でよりリアルにご自宅の庭の中で、どのような瞬間を体験したいのか、
どのような理想のイメージを実現したいのか、より具体性をもってありありとイメージしながら、
どんどん思いつくままに書き出してみていってください。
そのイメージをより具体的に持てるようになると、庭を計画していく上では後の作業が楽になっていくかと思います。
まずはイメージの具体化から始めてみましょう。
理想的な庭での過ごし方のビジョンやイメージが明確になってきたら、次は・・・?
次回記事へつづきます